サラマンカ滞在記

3週間ほどのサラマンカ滞在について綴るブログ

新カテドラルに登ろう その②

 新カテドラル登頂ツアー後半です。

 

前回の記事から2か月以上と更新が大幅に遅れてしまいましたが、あまりに更新がなさ過ぎて今月のアクセス数がとかいう奇跡のような数字を叩き出してしまったので、慌てて更新したというのはここだけの話です。

 

前半の記事では、人類で初めて新カテドラルへの登り方とその入り口をまともに解説する偉業を成し遂げ、途中のバルコニーに至るまでをご紹介しました。

後半では再びカテドラルの中へ入り、カテドラルのてっぺんにある時計台に至るまでの様子をご紹介し、名実ともに頂点まで上り詰めようと思います。

 

 

 

 再びカテドラルの内部へ

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壁沿いをつたって歩いていきます。

バルコニーから屋根の上を歩いていき、順路に従っていくと見覚えのある空間に出ます。

そう、新旧あるうちの新カテドラルの内部です。

 

前々回の記事で紹介しましたが、よくよく思い出したら写真撮れなくて中の写真は一枚も貼っていなかったので、読者の皆様方に置かれましては見覚えも糞もないかと思われますが、僕は見覚えがあるので問題ありません。

 

 

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正に圧巻の光景。

 

令和のホメーロスと謳われた僕の語彙力をもってしても、これほどの美しさを表現しきることは出来ないでしょう。

賢くもこのブログにたどり着いた優れた教養をお持ちの皆さんなら、ホメーロスが誰なのか当然ご存じですね。古代ギリシャだかローマだかのすごい人です。)

 

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この天井の装飾もすごいですよね。真下から見るとドワーって感じでめっちゃすごいですよ。

ステンドグラスもピカピカしてます。(残念ながら向こう側には行けませんでした)

 

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中はこんな感じで仕切られた空間がいくつもあり、それぞれ(恐らくは聖書の)一つのテーマに沿った装飾が施されています。

 

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下の方に見えるのが正面から見学する際の入り口です。写り込んでいる人の小ささから、このカテドラルのデカさが分かるかと思います。

 

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出口付近で振り返ったときの写真。写真右奥の方から手前に向かって進みます。

 

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そしてまた延々と螺旋階段を登っていきます。

言い忘れましたが階段は一方通行で、行きと帰りではルートが違います。

 

再びバルコニーへ

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再びバルコニーに出ます。ここからはサラマンカの旧市街地を一望できます。

左に見えるドーム付きの建物はLa Clerecíaと呼ばれており、今はカトリック系の私大の所属になっているそうです。有名な貝の家(Casa de las Conchas)もその向かいにあります。(写真だと隠れて見えませんが)

右手前に見えるのはサラマンカ大学の文学部棟です。文学部生はここで授業を受けてました。うらやましいですね。

 

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サラマンカ市街地の南西方面。

澄みきった青空に石造りの街並みが美しく映えており、この町が黄金の町と呼ばれる理由がよく分かります。

 

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時計台を間近から。よくよく見るとローマ数字とアラビア数字が混じっててウケますね。


かつてイベリア半島イスラム勢力の支配下に置かれていた時期がありましたが、一瞬その名残なのかと思いました。(新カテドラルの方は建築開始がレコンキスタ完了後なのでたぶん違うと思うけど)

 

このように世界史の知識があるとヨーロッパ旅行がもっと楽しくなると思います。(これは嫌味とかじゃなくてマジで)

 

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これ、たしか前回の記事でも紹介しましたが、ゴシック建築特有のアーチでフライングバットレスというそうです。カッコいいですね。

一方で奥に見えるドームはルネサンス様式っぽく、建築様式が混じっててウケますねこのカテドラルが複数の時代を跨いで造り上げられたことがよく見て取れます。

 

このように、世界史の知識があると(略)

 

さてフライングバットレスを舐めるように見回した後はいよいよ時計台の内部に入っていきます。

 

時計台の内部

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これは何でしょう。振り子があるのでたぶん時計だと思うんですけど、よく分かりません。

 

写真の明度と共に偏差値も20ぐらい下がってしまいましたね。

ここでは世界史の知識は役に立ちませんでした。皆さん世界史を習うのは止めておきましょう。

 

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なんか高速でグルグル回る物体も出てきました。ここはダンジョンか。

これが何なのか、なんでグルグル回っているのか、何一つ分かりません。

サラマンカは恐ろしい所です。

 

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これは人がいなくなったスキに撮りました。時計台の中はそこまで広くないのですぐ人でいっぱいになります。

 

ここから更に上へ登るのですが、階段は一つしかないため、登りと降りで階段を使える時間が分けられています。

階段の入口と出口には信号のようなものが設置されており、赤く点灯しているときは降りの時間で、に点灯しているときは登る時間という具合に、上手いこと人がかち合わないようになっておりました。頭いいっすね~。

 

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そしてここが今回のツアーの終着点、時計台のてっぺんです。

全周ぐるりと釣鐘に囲まれており、サラマンカ市街地を360度見回すことができます。

 

 

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ここはカテドラルの頂点。サラマンカで一番高いところです。

階下で賑わう観光客の声も、バルコニーではしゃぐ女の子たちの声も聞こえて来ません。

 

気ままに、そして奔放に鳴る鐘の音だけが僕を包み込むと、どこか異世界に迷い込んだような錯覚に陥ります。

 

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ここはサラマンカ

日本から10,000 km離れた地。

 

僕は今、300年前の鐘の音を聞いているのでしょう。

 

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スカした文章を書いた後は別ルートにて降りていきます。写真に写っているのはおそらく旧カテドラルの一部かと思われます。

 

何故新ではなく旧の方なのか、ここまでお読みになった皆さんならもう理解(わか)りますね?

 

そう、ゴシック建築特有の構造である、あのフライングバットレスが見当たらないからです。(Q.E.D.)

 

このように、世界史の知識(略)

 

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サラマンカ市街地南方の風景。

真ん中に見えるのがトルメス川で、右の方に見える橋はこの街の観光名所の一つであるローマ橋です。その名の通り、なんとローマ帝国時代からある橋です。

 

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そしてまた観光客に全く媚びない階段を降りていきます。途中で最初のバルコニーに出るので、そこまでの辛抱です。

 

バルコニーに出る際もこの螺旋階段はまだ続いていたので(柵が設置されてて通れないようになっていましたが)、おそらくカテドラルを縦に貫く長い長い階段なのでしょう。どうせなら行けるところまで行きたいところでしたが、そうしてたら他のサラマンカの街を見て回る体力を持っていかれていたと思うので、この辺で勘弁してやることにしました。

 

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そしてどこかで見た入り口にたどり着いて終わりです。

改めて見ると本当に飾り気のない入り口ですよね。

 

 

さて皆さん、いかが...どうでしたか?(例のワードで検索弾かれるのを回避する神テクニック)

恐らく前回と今回の一連の記事で、論文が一本書けるほどの新規性を獲得したのではないかと思います。

 

サラマンカに来たならカテドラルを見るのはもちろんマストですが、カテドラルを登るのもかなりおススメです。というか普通に正面から入って見て回るよりも面白いです。しかも安いし。

 

もしサラマンカに行く機会があって、いろいろ見て回りたいけど時間がないというのであれば、僕は迷わずこのカテドラルを登るツアーをお勧めします。

 

次回はサラマンカの他の観光スポットについて紹介していこうと思います。

それではまた!

 

¡Chao, hasta luego!