サラマンカに行こう その③ 新カテドラル編
今回はサラマンカ滞在記でおそらく一番需要があるであろう、サラマンカの新カテドラルについて紹介していきます。
新カテドラルについて
新カテドラル(新大聖堂)は旧市街の南の端っこにあり、マヨール広場と並んでサラマンカの街のシンボルになっております。
”新“と言えどその歴史は古く、建設は1513年に始まり1733年に完成したそうです(参考文献:Wikipedia et al.)。“新”とつくのは、旧カテドラルだけだと狭くなったため新しいのを増築したのが由来だそうですが、この旧カテドラルは新カテドラルとくっついており、一度に中を見れるようになっております。
新カテドラルは、とりあえず旧市街の南に向かって歩いて行って一番目立つ時計台を目印にすれば辿り着きます。まず迷うことはないでしょう。
それでも迷う人はサラマンカでは生きていけません。
カテドラル内部への入り方
内部の見学には、この正面の赤い扉から入ります。
と、ここでよくよく見ると、向かって左側の下あたりに宇宙飛行士の彫刻が彫られているのです!
壁面の彫刻は時間が経つと風化してしまうため定期的に修理してるそうなのですが、その際ただ直すだけでなく直した年代を特定できるよう、その時代独自のもの(20世紀なら宇宙飛行士)を掘っているそうです。
サラマンカ到着初日に現地の人に教えてもらったときは、すげー!と反応しておきましたが、実は既に知っていました(笑)
というのも、僕は小学生くらいの頃ム◯ーというオカルト雑誌にハマっていた時期があるのですが、確かその中に、「中世の建築に宇宙飛行士の彫刻!?昔の人は未来を予言していた!」とかいう記事があり、そこで宇宙飛行士の彫刻については既に知っていたのです。(まさかそれがサラマンカにあるとは知りませんでしたが)
あの頃は未来予知とかそういうオカルトチックなものに興奮してゾクゾクしたものですが、今となってはまぁ、そうだよなとしか思えなくなってしまいました。こうして人は人生の苦さを知り、大人になっていくのでしょう。知らんけど。
さて子供心も初見の感動も亡き者にした後はカテドラルの中を見ていきましょう。
先程説明した、正面右側の赤い扉から入ります。新旧どっちも見れるgeneral ticketは5ユーロくらいだったと思います。係の人はちょっと英語を喋れるので、English?と聞かれるのでEnglish!と元気よく答えると、一昔前の携帯電話みたいな音声ガイド端末を渡されます。
カテドラル内部
中に入るとその荘厳かつ華麗で重厚な雰囲気に圧倒されます。この壮大な建築が300年からここにあり続けたのかと思うと、遠く離れた日本の地から来た自分がここにいるのが信じられないほどです。遥かな時空を超えた旅を、自分は今まさにしているのだな、と思いました。
ですが中は写真撮れなかったんで紹介できるような写真はありません!すみません!
言い訳みたいですが、どんなに語彙の限りを尽くして表現しようが、どんなに高解像度なカメラで写真を撮ろうが、現地のその空気の中で実際に自分の目で見る事に勝るものは無いと思うのです。
残念ながら中の写真は無いので、代わりに現代のシェイクスピアと謳われた僕の豊富な語彙力で、中の様子を可能な限り詳細にご紹介していきます。
中はめっちゃすごい迫力で、キリスト教関係のなんかすごい金ピカの彫刻とか絵画とかがドワー!と並んでます。ハリーポッターに出てきそうな木の椅子が並んだ空間とか、めっちゃデカいパイプオルガン?て言うのかな?ぼく楽器詳しくないからよく分からんけど、まぁそんな感じの音が出そうな楽器がドン!と鎮座してたりします。天井はすごく高いです。学校の体育館の2倍か3倍か4倍以上はあると思います。4倍以上あったかな?いややっぱ4倍もないかもしれへんわ。紹介すんのやめとくわ。確信がないわ。柱も何本もボンボン生えてて、めっちゃ太くてお相撲さんが何人タックルしてもビクともしなさそうです!なんかもう、ルネサンスよくわからないですけどたぶんザ・ルネサンスって感じでまさにRPGの世界にいるみたいです!
いかがでしたでしょうか?
ちなみに僕は年々語彙力が低下していってるので(英語・スペイン語を覚えていくにつれ日本語力が低下していく仕様)、最初に見た時の正直な感想はすげー!!RPGの世界みたい!!!でした。
ついさっき子供心を失ってしまったみたいに書きましたがそんなことありませんでしたね。No hay problema.
真面目に解説しますと、中はいくつかの小部屋があり、それぞれあるモチーフに基づいた彫刻・絵画などの装飾が施されており、手持ちの音声ガイドで解説を聞くことができます。鉄格子越しに見るため、中に入っていくことはできませんが、一部屋一部屋趣の異なる空間を楽しめます。ちなみに音声ガイドですが、やたらトーンの低い声+音質の悪さ+一般に馴染みのない宗教用語オンパレードだったので全然何を言っているのか分かりませんでした。
経路に従っていくとやがて旧カテドラルに行きつきます。途中から明らかに建物が古くなるのでそこが境界だと分かるはずです。(例によって写真はありません)
旧カテドラルを抜けるとお土産コーナーがあり、そこで音声ガイドも返却します。
お土産を買う時店員さんにどこから来たの?と聞かれたんでジャパンと答えたところ、日本語で「ありがとう」と言われ、チョロい僕はますますサラマンカが好きになりました。Megusta Salamanca.(私はサラマンカが好きです)
カテドラルを外から
新カテドラルは長い時間をかけて建てられたため、ゴシック・ルネサンス・バロック様式が入り混じった作りをしているそうです。
確かに、内部の柱や屋根の尖塔、その尖塔から延びるアーチや天井の建築様式はゴシック様式の雰囲気を漂わせています。
内外に施された華麗な装飾からはバロック様式を、カテドラルてっぺんのドームの建築様式からはルネサンス様式が見て取れ、このカテドラルが複数の時代を跨いで作られたことが分かります。世界史習っててよかった。
もしあなたが建築系の学生でなく教養もないのであれば、サラマンカのカテドラルに行く際は世界史Bを履修してからの方が良いでしょう。
教養のない人間はサラマンカでは生きていけません。
カテドラル裏
カテドラルを見終わったら裏口の方から出ます。
カテドラル裏の方には別の入り口があり、そこからカテドラル内部を登って屋根にも行けます。そっちだとカテドラル内部を見下ろしたりサラマンカ市街地を一望できるのでかなりオススメです。載せられなかった中の写真もそっちで載せます(笑)
カテドラルに登った時の話はまた次の記事で!
¡Chao, hasta luego!